Owners Voice 琥珀色の迷宮

滅びゆくスコットランド…琥珀色の迷宮No.19

最近店頭に並んでいるスコッチは何だ、旨さに情熱と誇りがない。

ラベル一つとっても品がない。手に取って見ようとする気さえおきない。

印刷技術が進歩して国内でラベルを作っているのは誰しもが知っている。

しかしもう少しまともなラベルを考えろよ。

中味はまずくても、それは買った奴が悪いんだ。

 

どこの蒸留所ももう少し真面目に造れよ。

ボトラーズに早く売って金にしたい気持ちも判る。

しかし、新たなる伝説となるような酒を造る気骨もなくなったのか。

各蒸留所の心髄を思わせる一品を出してみろ。又、売れるようになる・・・・

日本人は旨い酒は絶対に見逃さない。

先日、山崎12年 1981年を飲んでみた。極少量だったらしいがスコッチを遙かに超えた絶品だった、旨かった。

“馬鹿野郎やれば出来るじゃないか“と思わず叫んだ。

何処かへ特別に出す為に造ったようであったが見事だった。

30才より36年間捜し求めたスコッチウイスキーの銘酒と云われている物は多数持っている。

しかし、もっと大衆が手軽に買えて至上の喜びと感じさせる酒を早く、そして情熱を込めて造らないとブラックホールに陥る若者が増えて最終的にはスコッチ消滅論が顔を出してくる、その時にはもう遅い。

蒸留所の誇りをもっている人々よ、もう一度過去に造った酒を飲んでみろ。

どれ位旨かったか。

出来ないと思うなら、中途半端な酒など造らずスコッチウイスキー造りの誇りなど捨てろ。

過去に造った酒の見本がないと云うなら各蒸留所の旨かった酒を送ってやるから・・・・・・

俺は金を払って仕入しお金を払った客に飲ませる以上、常にいい酒を要求する。

造り手に情熱があれば、売手も誇りが持てる・・・・・・

スコッチウイスキーの文化が無くなれば、スコッチ愛好家の心の文化まで奪われてしまう。

TALISKER

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