Owners Voice 琥珀色の迷宮

高ければ自分で買いに行きなさい…琥珀色の迷宮No.10

①ブルーラベルの本拠地は静岡である。

静岡2号店は5月にオーフン予定(詳しくは次回に)

②10個の倉庫に3万本の酒が眠っている。

③100年前のウイスキーは40〜50本あろうが未だ公開していない。

④毎週全ての酒をバイトの皆さんが劣化、カビなどをチェックしている。

カビが発生している物は布できれいに落とし、少し汚れていると保護シールを貼る。

キャップの部分は歯ブラシで研いて落としている。

⑤段ボールも500〜1,000位を新しく購入してカビの臭いのある箱と交換している。

⑥保冷倉庫もセラーと同じ温度に設定して保管している。

人によって好き、嫌いはあるでしょうが酒そのものは立派に出来ている物ばかりである。32年間の集大成である。そして、その内から出荷してゆく。

そういった苦労をしながら店頭へ出す。そして高い、安いと始まる。

飲んだ事もない酒でも後の値段を見てから高いと思ったらやめればいいし、安いと思えば飲めばいい。

その人の文化度と経済力、色々と事情はありますから・・・・・・但一つ覚えおいて欲しいのは何の苦労もしないで金さえ払えばその酒が飲めるという事。

幻と云われた酒が目の前に有る事が嬉しいとは思いませんか。

飲まないでも携帯で写真を撮るだけでも価値があります。

しかしお客様の心を察すると飲みたいだろうなと思いつつ、3月1日にトップ連中の会議が緊急に行なわれました。延々4時聞に渉る議論の末ついに結論が出た。

100年に一度の大不況。当ブルーラベルの役割は・・・・・・という方向へどう進めば良いのか。その答えである。

酒は買った。楽しい32年間だった。

夢にまで見た酒が手に入った喜び。自分の人生は酒集めの人生だった。

しかも自分の手中に有る。これだけで充分である。

売上ダウンは覚悟の上で赤字になっても良い“安くして飲ませてあげろ„

“少しでも人の心を癒し、喜び、悲しみ、怒りを少しでも安らげる酒にしてあげろそして教えろ本物の酒の旨さを„

池袋のクレインのマスターがイタリアへ行った。彼は何をしに行ったのか私には判る。もちろん酒の仕入だが彼はその酒を自慢するために行ったのではない。

知って欲しかったのだと思う。全ての客に酒の真実を・・・

真剣に酒を集める人間とはそうしたものだ。

グレースのマスターが病に倒れ、早い回復を祈るだけだが酒の世界の貴重な人材がどんどん減ってゆくのが淋しい。

東京に来て大きな壁が有り、東京を二分している事がよく判った。

 最近の新商品の試飲会で満足して理屈をこねる人

 海を渡ってでも酒の世界遺産を求める人

私は常に後者でありたい。

3月初旬より酒の値段を下げます。レッドラインまでゆく酒もかなりあるでしょうが苦しい世情の中、頑張って飲みに来て下さい。

苦しいのはお客様ばかりでは有りません。ブルーラベルも黒字から赤字に転落覚悟でやります。

人間死ねば助かる この意味解りますか?・・・・・・・・END

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